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JOIグローバルトピックセミナー:中国2023 中国経済~2023年の現在地と2024年の展望~

視聴時間:約120分

日時:2023年12月14日(木) 14:00~16:00
形式:ハイブリッド開催(会場開催+Zoomオンライン+オンデマンド配信)
 [会場]海外投融資情報財団(JOI) 大会議室 MAP
 [会場定員]30名
主催:一般財団法人海外投融資情報財団(JOI)
使用言語:日本語

プログラム

14:00-14:40
2024年の中国経済の展望-岐路に立つ中国の行方

柯 隆(公益財団法人東京財団政策研究所 主席研究員/静岡県立大学グローバル地域センター特任教授/多摩大学大学院客員教授)

(講演概要)
コロナ禍が終息し、中国経済がV字型回復すると思われていたが、実際は回復の力が弱く、L型成長になっている。中国経済が思う通りに回復していない背景には、政策のミスと構造転換の遅れがあるほか、政府による市場への介入によって資源配分はますます不合理になっていることと無関係ではない。このままいくと、2024年の中国経済は一段と減速する可能性がある。習政権は経済政策を転換するかどうか、そして、抜本的な構造転換を図るかどうかが、重要なポイントになる。今回は岐路に立つ中国経済、社会と政治の行方を展望し、日本企業の中国ビジネス戦略を示唆することにする。

14:40-15:20
中国経済のグッドニュースとバッドニュース

津上 俊哉(現代中国研究家・日本国際問題研究所客員研究員)

(講演概要)
「不効率投資を重ねると深刻な問題を惹起する」…2023年は年来の懸念が不動産不況や地方財政危機といったかたちで顕在化した1年だった。中国政府は強力な経済介入で立ち向かっている。グッドニュースは科学技術振興策や産業政策のおかげで、電気自動車やレガシー半導体などで「ものづくり超大国」が実現しつつあることだ。バッドニュースは二つある。一つは政府の介入が不動産価格の暴落や企業の破綻を防ぐ一方さらに富の配分を歪めたり、デジタル産業の活力を奪っていること。もう一つは中央財政が出動を渋るせいで問題の先送り、更なる深刻化を招いていることだ。以上の問題と「自由貿易より安全保障」という世界的風潮を取り上げて、今後の中国・世界経済を展望する。

15:20-15:25
休憩


15:25-16:00
対談及び質疑応答

柯 隆、津上 俊哉

講演者紹介

柯 隆(か りゅう)
1963年中国南京市生まれ。1988年来日、1992年愛知大学法経学部卒業、1994年名古屋大学大学院経済学修士課程修了。同年、長銀総合研究所入所、国際調査部研究員。1998年10月富士通総研経済研究所主任研究員、2006年同主席研究員を経て、2018年より現職。近著「ネオ・チャイナリスク研究」(慶応大学出版会)

津上 俊哉(つがみ としや)
1957年生まれ、1980年東京大学卒業後、通商産業省に入省、在中国日本大使館参事官、北東アジア課長、経済産業研究所上席研究員を歴任。2018年4月から現職。
著書に「中国台頭」(2003年サントリー学芸賞受賞)、「中国台頭の終焉」(日本経済新聞社刊)、「米中対立の先に待つもの」(2022年日本経済新聞社刊)がある。